シェアその18

お願いはわかりやすく


よろしくお願いします。

 

 父は家族を無視します。

 前回話したように最近は関係も変化しているのですが、特に過去はひどいものでした。家族も必要な話があって聞いているのに、無視や舌打ちだけで済まされることが多いです。過去に話したように自分の親が病院で危険な状態になって病院から電話がかかってきても、電話を取りつごうとした母を無視をしました。

 

 

 そのため、1年ほど前に私は父にこのようにお願いしました。

「私も大事な用事があって話しているので、『はい』か、『いいえ』だけで良いので答えてほしい。」「もちろんお父さんも忙しくて答えられないときもあると思うので『後で』でも構わない。」

 「『はい』『いいえ』『あとで』、この三つだけで良い。(交差点の)信号で良い」と伝えました。

 

 

 このように伝えてから父とのやり取りが楽になりました。

 父も家族とどう関わっていいかわからない節があったので、父自身も楽になった部分があるのではないかと思います。

 コミュニケーションをここまで原始的に噛み砕いて説明したことが良かったのだと思います。前回お話した言語能力とは、このように相手にわかりやすく説明する能力のことを言います。

 

 

 

 一方で機能不全家族で育ったACほど、難解でわかりにくいお願いの仕方をしているものです。

 「親として(あるいは子として)ちゃんとして欲しい」「ちゃんとコミュニケーションしなさい」、場合によっては「もっと私を理解して欲しい」等々。何をもって「理想の会話」とするかは定義しようもありませんし、言われた方も理解できません。相手はただ混乱し、自分を否定されたという不快感しか残りません。関係性はより緊張感を増し、危険なものになります。

 

 

 会話したついでに父にはこのようにも伝えておきました。

 この家で警察沙汰などの問題が発生しているのは病気や遺伝のせいではない。単に会話ができないからこうなった。

 コミュニケーションと言っても、ベタなホームドラマのように不自然な笑顔を浮かべながら、ダラダラ話をして欲しいということではない。さっき言ったようにとりあえずは『はい』『いいえ』『あとで』この三つだけで良い、と伝えました。

 

 暴力事件を起こした兄の行動自体を庇うつもりはありませんが、父との会話の中で兄が混乱している部分も少なからずあったのでは、と推測します。父から「これを片付けておけ」と指示されて、次の日には「なんで片づけた!!」と怒鳴られることも多かったように思います。しかし、こればかりは兄自身が治療の場で自分の口から語るよりほかありませんが。

 

以上です。ありがとうございました。